ラスタむっくりボゼ祭り

アメリカの医療大麻に関する報道を解説しました。

Posted by i-morley : 23:47

ちりんちりん

こどもの日に銀座を徘徊して語りました。

Posted by i-morley : 00:18

「モーリー大学」に関するアップデート

アメリカのアニメ「サウスパーク」をめぐる検閲の問題がアメリカで現在、拡大中です。イスラムの預言者ムハンマドを描いてもいいかどうか、という議論や宗教上のタブーを風刺した回の放映を受けて、ニューヨークに拠点を置くイスラム原理主義団体が「死の警告」を発したところ、放送局が萎縮し、同番組が検閲・黒塗りをされた形で放映されました。

この自主検閲に対してアメリカ社会で議論が巻き起こり、意識調査に対して70パーセントを超えるアメリカ人はが「イスラムの預言者が主題であっても検閲してはならない」と表現の自由を優先する答えを選んでいます。また、あるイラストレーターが「5月20日はみんなで預言者ムハンマドの肖像画を描こう」と呼びかけたところ、ソーシャル・ネットワーク・サイトのFacebookを中心に賛否両論がまたたく間に起こり、支持する人と反対する人の書き込みが日を追って激しくぶつかっています。

さらにこの騒ぎにアメリカの右派ブロガーが便乗し、反イスラムのメッセージを伝えたりイスラムそのものをテロと同一視して否定する表現が相次いでいます。また、リベラル陣営からもピューッリッツァー賞受賞者の漫画家17人が連名で「サウスパーク」の検閲に反対する声明文を発表するなど、事態は収まる様子を見せていません。

また、西洋社会から問題はスピル・オーバーしつつあります。スリランカの新聞は「サウスパーク」が釈迦をコカイン常習者として描いたことを問題視し、同国の宗教担当大臣に問い合わせたところ、スリランカ国内での放送を禁止すると表明。すでに首都コロンボに流通しているDVDも回収される可能性があります。

一方、穏健ムスリム国家であるマレーシアの新聞には、ムスリムが自分たちの宗教を特別視できる時代が終わりに近づいていることを示唆する記事も掲載されました。今後、イスラム世界の内部で「自分の宗教に疑問を持って良いかどうか」で議論が大荒れすることが予想されます。

この問題は対岸の火事ではありません。欧米の価値観と日本の価値観が正面衝突をする捕鯨問題、多くの西洋諸国で実現していながら日本では根強いアレルギーのある外国人参政権の問題、少子高齢化でいずれ受け入れなくてはならない移民の問題など、日本社会にも議論をなかなか始められない課題は山積みです。さらに児童ポルノ法を拡大解釈して未成年者らしき対象をアダルト漫画として描くことも禁止される方向で議論が進められています。「サウスパーク」の検閲問題は、人ごとではないのです。

「モーリー大学」ではこの機会に、見たくないものを見ることの難しさ、そして表現の自由はなぜ大切なのか、体を張ってでも守らないといけないのかを解説いたします。当日のホットな最新情報を盛り込んでお届けする所存なので、是非お越しください。

なお、最新のニュース・アイテムへのリンクはモーリーのツイッターでもご覧いただけます。

Posted by i-morley : 13:52

最新の番組:みりんとショウガ

最新の生放送は、政治とアートの密接な関係、表現の自由について踏み込んだ話をしました。
その番組で冒頭にお見せした、少しショッキングな映像がありましたので、以下リンク集を公開します。この回のお話をより詳細に「モーリー大学」であつかう予定なので、ご興味のある方は是非予約してください。


□アーチスト「M.I.A.」の最新音楽ビデオ「Born Free」

□告発サイト「Wikileaks」に掲載された、米軍がイラクの一般人を民兵と誤認して射殺する映像

□AFPBB:「脅迫」受けた米アニメ「サウスパーク」、最新エピソードを修正放映

□「5月20日にみんなで預言者ムハンマドの肖像画を描こう!」と呼びかけたイラストレーターについて報じるワシントン・ポストの記事

Posted by i-morley : 12:19

☆緊急☆サウスパークが大変だ

アメリカのアニメ番組「サウスパーク」が表現の自由ぎりぎりの状態で奮闘中!



■関連資料■


アニメ「South Park」の公式サイト:

http://www.southparkstudios.com/


BBC:ムハンマドの描写に関して、イスラム系団体が「サウスパーク」作者に警告 http://is.gd/bDyKg


NYT:「サウスパーク」のエピソードが、ムスリム団体の警告を受けて再編集された上で放映 http://nyti.ms/adPZ7R ☆ムハンマドに言及するセリフもすべて「ピー」で入れ替えられたとのことです。


AFPBB:米アニメ「サウスパーク」でムハンマド風刺、制作者に「死の警告」 http://bit.ly/aaUTUv


ロイター:「サウスパーク」に脅迫文、着ぐるみのイスラム預言者登場で http://bit.ly/aWrhoy


朝日:ムハンマドに熊の着ぐるみ 米国のアニメ番組が波紋http://bit.ly/cLTeBt


☆児童ポルノ規制法の問題にも関わってくる、試金石となるケースだと思います。サウスパークの最新エピソードが見られる公式サイトは: http://www.southparkstudios.com/


47News:イスラム冒とくと脅迫文掲載 縫いぐるみ着た預言者http://bit.ly/dwYW7L


英Mail:サウスパークのクリエイターにイスラム団体から警告http://bit.ly/b7CLOc


Huff Post:脅迫文を書いたNY在住のムスリムとのCNNインタビュー動画。「911テロは正義だった」「コーランにはイスラムの敵にテロを働けと書いてある」などの発言。http://huff.to/atXFJC


テレビ評論ブログ:最新の「サウスパーク」では、カートマンの父親が誰かが明かされ、預言者ムハンマドへの言及はすべて音声・画像ともに検閲がかけられた http://bit.ly/c90DGI


現在、ツイッターで「south park」というキーワードがかなりの速度で流れています。チェックをおすすめ。


ブログ記事:過去の「サウスパーク」エピソードで預言者ムハンマドが描かれていたスクリーンショットhttp://bit.ly/95oUpk


NYT:サラ・ペイリン氏のダウン症の息子を風刺したアニメ「ファミリー・ガイ」のエピソードに関する英文記事


ブログ記事:「サウスパーク」に関して沈黙をしたら、すでにテロリストの勝利となってしまう http://bit.ly/cN46jH 


BBC:デンマークの風刺漫画家に対する「刺客」として放たれ、逮捕された米国人女性 →英文記事へ


BBC:「ジハード・ジェーン」にリクルートされ、漫画家の暗殺計画に加わった容疑で別の女性も逮捕 →英文記事へ



【リスナー投稿】

名前:匿名

メッセージ:モーリーさん初めまして。いつもモーリーさんとゆっこさんのお話、目からウロコをボロッボロ出しながら聞いています。私は美大生でアニメーションや漫画についてはかなり関心があるので、South Parkとfamily gayの話は衝撃で、やりようによっては表現で政治家や宗教団体と闘えるんだということを知って、すごくわくわくしました。South Psrkとかほどではないですが、蛙男商会のflogmanというflashアニメーターが作った蛙男劇場というアニメは、日本の政治ネタを風刺したアニメなのですが、すごく日本人らしい頑張りをしていると思います。おもしろいので良かったら見てみてください。


お返事

実はフロッグマンの作者が当初配信していたポッドキャストの評論記事を書いたことがありましたので、よく存じています。アーチストが社会、そして政治環境に持ちうる影響力は、相当なものです。具体的な結果を得ようと思うと、政治家や団体との競合となり大変ですが、長期的で「オーガニック」な展望を提供するには、もってこいの手段だと思います。お互いにがんばりましょう。

Posted by i-morley : 01:36

「i-morley」の生放送を再開

1週間の西日本ツアーを終えました。参加された皆さま、各地で主催された皆さま、本当にありがとう!

ツアーを終え、「i-morley」の生放送を再開しました(最新の番組アーカイブへ)。

それにしても今回、いよいよもって日本国内のあちこちが身近になりました。時間とシチュエーションがあれば、小さな町もひとつひとつ回っていきたいと思うほどです。目立たないところで日本の環境が静かに変わっていて、新たな流れも生じているという手応えが、今回の皆さんとのやりとりで得られました。

これから起こるだろういくつかのトレンドを考えてみました。まず、「身近さ」をきっかけに人と人が出会うスタイルのネットワークが育っていく予感。これまで匿名を前提とした掲示板のような距離感で、「論点」をぶつけあったり、自分本位の主張を強めにする『第1期ネット文化』のようなものがあったように感じます。アメリカのティーネージャーの男の子が持つような世界観・物言いが最大限に肯定された「WIRED」風味のネットです。使っている人たちが男性の大学生中心だったところから爆発していったため、それも頷けます。

さて、時代が変わって端末もインターフェースもより簡略化し、生活の一部に浸透した現在のネットでは「強がりを言う男の子」的なコミュニケーションが次第に主流の座を明け渡しているように感じます。その明け渡した先は、何なのか?ずばり、「働く女性」かもしれないな、というのが直感です。コミュニケーションをしている相手は必ずしも匿名ではなく、電話をかけたり実際に会う可能性もある、との前提でやりとりをする。そして距離感も想像の中で適切に取り、自分本位の物言いを控え、相手と建設的な対話を持とうとする。などなどですが、思春期を越え、生活する術を身につけ、匿名の気楽さよりも感受性や心づかいを養った個人同士の交流、といったイメージが強まると思います。要するにネットの精神年齢が成長してきているのです。

こういった新たな流れの中で、人の集まるきっかけも「オフ会」から「ギャザリング」へと進化していくように思います。「オフ会」はあくまで匿名と気楽な関係性を重視したその場限りのものだったり、社会的に不器用な人が友達やパートナーを探しに出かけてくる飲み会みたいなものであることが多いのですが、「ギャザリング」は知り合いの知り合いぐらいまでの距離感で誰かに紹介されることを前提とした集まり方です。社交術も必要ですし、他人と会話する上での礼儀や表現力が磨かれていることがポイントになります。順番に一人一人が自己紹介をして発言をする「オフ会」に比べ、「ギャザリング」は個性や魅力がある人には有利に出来ています。ネットがあくまで均等に発言の機会を与える「フラット」なメディアであると考えられている一方で、社交界は「有機的」で凹凸があります。

個人的には、ビッグネームのスポンサーがプロモーションをかねて開催したようなイベントよりも、顔見知りや魅力ある人との出会いに期待できる場の方が好きです。ぼくの好き嫌いでもありますが、共通の話題がそのスポンサーや主催者しかない、というのは味気なく感じるので、ほとんどの業界系イベントからは招待されても、行くことはほとんどありません。逆に、おもしろいことを考えたりやったりしている友達からの誘いであれば、その人の「人徳」で行きたくなるもの。つまり箇条書きにしたメリットで判断する、という集まり方よりも、顔が見える集まりの方が余韻を持つからです。

一方では「5人から500人のギャザリング」があり、反対の極にフジロックや野外レイブがあります。人が集まる上で「スケール・メリット」=つまりでかければでかいほど画期的なハプニングという価値観から一部の人が離れていくトレンドがこの先起こると思います。

一人だけで端末に向かうオプション、あるいはオフ会、という従来の選択肢に加えて「ギャザリング」という新たな道が出現している。そんな気がします。

Posted by molitter : 11:12