アメリカにいる成田さんに凸インタビュー

ツイッターでリレーされてきた通知を元に、アメリカの西海岸に滞在中の成田さんが発信しているUSTREAMを見ました。成田さんはクローン病というめずらしい病気に罹患しておられます。ステロイド剤をはじめとする投薬でも効果がなかった中、大麻を使用することで劇的に症状の改善が見られたと主張し、元気な姿を画面に映し出されていました。カリフォルニア州で医療大麻のライセンスを取得された成田さんは、現地では完全に合法的に大麻を使用しながらその様子を動画配信されていました。見ていた人のほとんどは日本から見ていたと思われます。「i-morley」のことが生放送で語られていたこともあり、そのままスカイプで電話をかけてインタビューアーとして番組に参加。視聴者としてどなたかの番組に入ったのは、実はこれが初めてでした。

医療目的で使用する大麻を題材に取り上げたロング・インタビューとなりました。大麻は医療目的・嗜好目的・販売目的・譲渡目的・観賞用を問わず、日本ではタブーとされています。マスコミでも一般社会でも口にすることすら許されない雰囲気があり、ラジオの仕事をしている中で最も扱えないとされ、たびたび警告を受けたサブジェクトでもありました。

大麻を全否定で語っていないということは推進派とみなされ、ネットでの批判はもちろん関連当局のブラックリストに載るという危険性さえあります。おそらくJ-WAVE在職中に成田さんをこのような形でインタビューしていたなら、即座に解雇されていたでしょう。もう解雇されているので、今は心配ないです。

詳細は成田さんのUSTREAMを検索してアーカイブをご覧ください。さて、モーリー自身は大麻を所持せず使用せず、奨めずのライフスタイルを貫いています。足湯とヨガを最上の健康法と信じるモーリーが、では、なぜわざわざ大麻に関する公の議論を喚起する側に回るのでしょうか?

ここからは今書いている本の新たなチャプターになりますので、詳細は後日発表となりますが、賛成・反対・中立・傍観のさまざまな意見を堂々と言える舞台を育てたいと思っております。大麻を全否定しないだけで睨まれたり非難の的になったり、社会的・法的な制裁を受けるような日本の現状には、民主主義らしからぬ歪みを感じています。とにかく「大麻を一度吸っただけで廃人になる」という極論から「たばこを非合法にして大麻を合法にすべし」というもう一方の極論まで、すべてのグラデーションで意見を言ってもいい、そして知的にそれらの多様な視点がモデレートされるような言論空間を、日本は必要としています。

大麻で大人の議論ができるのならば、外国人参政権でも、米軍基地でも、調査捕鯨でも、六ヶ所村でもできます。そしてほとんどの大人の日本人が、これらのテーマで検閲のない議論を求めているのだと思います。

できればNHK「大麻の、これから」をやっていただきたい。今は無理だということは知っていますが、数年以内にNHKでの大麻討論が生放送、ネット配信つきで行われることを望んでおります。

また、体を張って医療大麻の必要性を訴えた成田さんの勇気にも敬意を申します。欧米諸国では医療大麻が認められる波が起きており、嗜好目的も特に問題ないという世論が日に日に強くなっています。この事実を知り、なぜ日本の大麻取締法は先進国の法体系とかけ離れているのかを検証するところから、じわじわと考え、情報や意見を共有するのがジャーナリズムの王道であると考えます。プロの報道担当者の皆さま、この意見をどう思われますか?


※参考資料 同じ時刻に流れていた産経新聞の記事

ヒップホップ歌手の「YOU THE ROCK★」大麻所持容疑で逮捕

Posted by i-morley : 01:47