移民に関するリスナー投稿 |
2010年3月18日 |
名前:Yoshiメッセージ:モーリーさんこんにちは。遅ればせながら、3月3日放送のアクセスをニコ動で聞きました。アクセスのリスナーの方の一人が、移民受け入れの規模などを市場に委ねてしまえばよいと主張されていたのに対し、モーリーさんは、規模や構成などをある程度、政策で誘導していかなければ、日本にとっても、移民にとってもマイナスになると、応じていました。自分もその見解に賛成です。そして、モーリーさんは、現実主義者であるように感じました。モーリーさんの日本を多民族・多言語国家にしていこう、という主張は急進的なようでいて、実は、とても現実を直視された上での議論なのではないでしょうか。そのように感じるのは、とりわけ、移民を労働力としてとらえて議論したときです。年金制度をはじめとする社会保障制度を考えると、社会保険料を支払う、労働力の急激な減少は、制度の維持あるいは、円滑な制度改革にさえ、支障をきたすことは容易に想像がつきます。そして、労働力の急激な減少は、現実に避けられないことでもあります。移民を労働力として受け入れること抜きには、現状の福祉国家を維持するのは困難なのではないでしょうか。では、移民を労働力として、受け入れれば、だれしもが、その恩恵にあずかれるのでしょうか。実は、自分は、この点には懐疑的です。移民を受け入れることによって、政治経済学的な意味で、得をするひと、損をする人が生まれるのだろうと、自分は思っています。また、そのことが、移民受け入れの議論において、賛否がわかれる原因になっていると考えています。モーリーさんもご案内かもしれませんが、学校でSpecific Factors Modelというものを学習しました。経済学の国際貿易論の分野のモデルだそうです。この理論によると、産業資本の転換が困難だとすると、(資本が他の生産のために容易に転換できないとすると)労働力の減少は、賃金の上昇につながる一方、資本家へのリターンは減るというものです。また、その反対に、労働力の増加は、賃金の低下につながり、資本家へのリターンを増やすということでもあります。移民受け入れを考えた時の、政治的な思惑、動向を探る場合、このモデルをたたき台にして議論すると、なにか分かるのではないかと思っております。以下にグーグルでみつけた、解説のサイトのURLを添付しておきます。最後になりましたが、著作の出版が近付いていると期待しております。お体に気をつけて、今後も広範な活動、頑張ってください。それでは。
Posted by i-morley : 22:47