訪米中の高村外相は28日午後(日本時間29日未明)、ミャンマー(ビルマ)のニャン・ウィン外相とニューヨークの国連本部で会談した。高村氏は「強圧的な実力行使が行われ、日本人カメラマンが死亡するに至った。大変遺憾で強く抗議する」と述べ、反政府デモを取材中のカメラマン、長井健司さん(50)が銃撃されて死亡した事件の真相解明を強く求めた。高村氏によると、ニャン・ウィン氏は「日本人カメラマンが死んだことは誠に申し訳ない。デモは沈静化しつつあり、自分たちとしても自制していきたい」と陳謝したという。
高村氏が会談後、国連本部で記者団に明らかにした。高村氏は国連総会での演説でも、事件を「極めて遺憾だ」と述べ、「ミャンマー政府が最大限の自制を示し、強圧的な実力行使をしないよう求め、対話を通じて事態を解決することを強く望む」と語った。
長井さんの死亡に関し、高村氏はニャン・ウィン氏に「至近距離から射殺されている。決して流れ弾ではない。真相解明を強く求める」と述べ、治安当局が意図的に殺害したとの見方を示した。そのうえで、邦人の安全確保やデモの平和的解決、民主化プロセスの進展を求めた。
これに対し、ニャン・ウィン氏は射殺については肯定も否定もせず、「このデモは国連総会の時期を狙った、外国の人たちによって組織されたものだ」と述べたが、高村氏は「ミャンマー人の間に不満が充満していなければこれだけのことは起きない」と反論した。