米大統領選、ネットで前哨戦…集会や「第一声」競う
【ワシントン=貞広貴志】2008年大統領選に向け、有力政治家が本格的に動き始めた米国で、ウェブサイト上のライブ映像での出馬表明などインターネットの新たな活用が目立っている。
人気の動画共有サイトにちなみ、「ユーチューブ現象」と呼ばれる新潮流が米政界を席巻しつつある。
「大学生のころ好きだった映画は『カサブランカ』。何度見たかわからない」。民主党のヒラリー・クリントン上院議員は22〜24日、3夜連続で自らのウェブサイト上で生中継の「対話集会」を開いた。市民からの質問はメールで受け付けた。資金集めでも、ウェブ上で個人献金を受け付けるのはもちろん、支持者が自分のサイトに開いた窓口で知人から集めた献金を、そのまま陣営が回収できる新システムを開発した。
同党のエドワーズ元上院議員は、イラクへの米軍増派に反対するネット署名8万人分を短期間に集め、その名前の一部を24日付の議会専門紙に全面広告で掲載する“離れ業”を演じた。
今月に入って次々と出馬表明した立候補予定者の大半が、「第一声」を自分のサイトで上げた。人気上昇中の民主党バラク・オバマ上院議員は16日、3分間のビデオをウェブで公開、テレビはその画像を後追い放映せざるを得なかった。
共和党陣営は今のところやや地味だが、立候補予定者はいずれも選挙用サイトを開設し、ビデオ・メッセージを流している。
「ネット選挙」に詳しいマイケル・コーンフィールド氏は、旧来のテレビ広告に比べ「候補者自身が話す内容や長さを自由に決められ、費用も格段に安い。その一方で、広く有権者にメッセージを届けられるようになった」と利点を列挙する。