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「i-morley」の創始者。ペットは「死ぬとかわいそうだから」飼わない。見るだけ。オーラを読んだり出したりする。ミュージシャン、ラジオDJ、ジャーナリスト、作家などの仕事を鬼のようにこなす。パワーの源泉はかつて朝食にステーキを食べてマラソンをすることだったが、今はもっぱらヨガ教室と「甘いもの」でサプリメント中。1991年以来、J-WAVE(81.3FM)などでラジオ・パーソナリティーとして活躍し、伝説的な深夜番組「Across The View」を司会。その後MP3ファイル形式のポッドキャスト番組を配信。自由気ままに語り継ぐ「i-morley」はかつての深夜ラジオに心酔した人から初めて耳にするティーンエイジャーまで、広くリスナーの心をつかみ、27万人を越える登録オーディエンスを獲得するに至る。

 
 
女優。犬好き。くせ毛。長風呂。1990年からプロフェショナル俳優として舞台に立つ。代表作に「毛皮のマリー」「ロッキー・ホラー・ショー」「リトル・ナイト・ミュージック」「ナイン」などがある。2002年「Little Voice」などの演技により読売演劇大賞女優賞を受賞。高音域にまで達する地声を武器に映像・ミュージカル・ストレートプレイ・小劇場などで多方面に活動する。アニメ「パワーパフ・ガールズ」に登場するおてんば娘「バターカップ」の声優も担当。舞台「皆に伝えよ!ソイレントグリーンは人肉だと」出演中に「i-morley」の取材を受けたことがきっかけになり、2006年から共同司会者として参加。既存の表現媒体に囚われない活動を模索中。

 
i-morleyに対する感想はこちらから。
ウズベク速報(5)
2005年05月17日

急展開しています。

死者700人超か ウズベク暴動(産経新聞)

 ウズベキスタン東部の大規模な反政府暴動でAP通信は16日、地元人権活動家の情報として、キルギス国境に近いパフタアバドでも反政府暴動があり、治安部隊が14日に約200人の市民を殺害したと報じた。事実なら、500人以上とされるアンディジャンの死者と合わせ、犠牲者は700人を超す恐れがある。ウズベク駐在の各国大使による現地視察の要求など、カリモフ政権に対し事実の公表を迫る国際圧力も強まり始めた。

 タシケントの情報筋によると、ウズベク政権の迫害を恐れキルギス南部に逃れた難民は2000人前後に上り、キルギス政府は対応に苦慮している。

 ウズベク内務省は16日までに、暴動関与の容疑で70人以上を拘束。容疑者の親族も含め、法規を無視した厳しい追及に乗り出すとみられる。

 パフタアバドはアンディジャンの北東約30キロにあり、アンディジャンの暴動を組織したとされるイスラム過激派アクラミヤが東部一帯で組織的な反乱を仕掛けたとの見方もある。

記事全文はここ

この引用部分の最後の行にある
「アンディジャンの暴動を組織したとされるイスラム過激派アクラミヤが東部一帯で組織的な反乱を仕掛けたとの見方」
ですが、この地域の唯一の情報源として国際メディアに度々引用されている「フェルガナ・ル」のウェブサイトに反論が載っています。ほとんどがロシア語で、混乱している中、ちょっとしか英文が出てきませんが、最新の記事にはこのように書かれてあります。長文なので大訳を末尾に添付します:

Question: What are the moods prevailing in Andizhan nowadays?

Daniil Kislov: Everyone is shocked. Thousands of relatives of victims numbering hundreds aspire for vengeance, and they will give vent to the feeling sooner or later. Murders like that cannot be forgiven, and there is no statute limitation for crimes like that. Andizhan and the Ferghana Valley may remain restive regions for years to come. As for the mood, it is joyless and first and foremost because the locals' expectations do not materialize. Russia specifically has not lived up to the expectations. The population regards Russia's official position as carte blanche to Islam Karimov, permission to proceed with extermination of his own people. Russia backed the use of force against the people, just like George W. Bush with his Administration who feared that rebels and men released from jails might jeopardize stability of the region. Foreign Minister Sergei Lavrov's words that the events in Andizhan had been provoked by the underworld and organizations of "the Taliban type" were taken as a lie, a harmful lie. What information is available indicates that even if elements like that are participating in what is happening there, their involvement is too infinitesimal to warrant statements like that, statements with dire consequences. The authorities responded to the rebellion inadequately. They went to the extreme measures.

英語でFerghana.ruの記事全文を読む

大訳

ロシアの大手新聞(Gazeta紙)からの質問:市民の抵抗運動が鎮圧された町の現在のムードは?

Ferghana.ruの編集長Daniil Kislov氏:みんな衝撃を受けている。何百人も殺され、その遺族数千人が復讐を誓った。じきに行動を起こすだろう。あのような殺戮はけして許されるものではなく、合法性はどこにもない。この事件のためにアンディジャンもフェルガナ盆地一帯もこの先、不安定化するだろう。

町のムードは暗澹たるもの。第一にロシアが助けに来てくれないことに住民は怒っている。カリモフ大統領のしたい放題にさせていて、大量虐殺も看過していることは許せない。ロシアもアメリカのブッシュ大統領も、過激派や刑務所から脱獄した犯罪者がいるかもしれないとの理由でカリモフ大統領の暴挙について、見て見ぬふりをした。ロシアの外相Sergei Lavrovがメディアに語った
「アンディジャンの暴動は犯罪組織とタリバン式のイスラム武装組織が仕掛けた」
という見解は、悪意ある嘘として現地でとらえられている。現地の実情を見れば、そういった組織が抵抗運動に関わっていたにしろ、参加の度合いは微々たるものだということがわかる。

ウズベク政府は間違った対応をした。非武装の自国民に、いきなり究極の武力行使をしたのだ。

★上のニュース記事内で以下の点に注目します。

一つ目に、カリモフ大統領に対して遺族が復讐を誓っている点。二つ目に、ロシア・アメリカを同様に非難する声明がなされている点です。これが北朝鮮であったなら、民衆は戦意を喪失し、ひたすら恭順の意を示していたかもしれません。

中央アジアの社会は遊牧民の価値観を受け継いでいますから、たとえ圧倒的に不利な場合でも正義のために戦う伝統があります。そもそも近代化と市民社会を達成しないまま、ソビエト連邦に編入された中央アジア諸国では今でも独裁的な政府と地域の首長制度による二重支配があり、首長制度の方が根深いので国家そのものが解体する要因はいつでもすぐそこにあります。おそらくブッシュ大統領・プーチン大統領ともにウズベクが国家の体をなさなくなり、その不安定化が中央アジア一帯におよぶこと、つまり「アフガニスタンのようになってしまうこと」を最も怖れて、これまでウズベク政権を支持してきたことでしょう。

かつて冷戦の時代、それから1990年代においては世界各地に散在する独裁的な小国の政権が、民衆による無抵抗をいいことに存続していました。ポスト冷戦の世界秩序を維持し、グローバル経済発展を推し進める上でもアメリカにとって、地域の安定は民主化の推進よりも優先されていたのです。そんな中、徐々に悪化していく圧政、その原因となる小国の貧困化が住民にのしかかり、我慢の限界まで押されて来たのだと思います。

そのアメリカが小国の圧政に無関心でいる方針を一変させたのが「9.11」同時多発テロでした。もともとはジョージ・ブッシュ(父)大統領が1991年の第一次湾岸戦争でサウジアラビア国内に出撃拠点を置いたことが、アルカイダの米本土攻撃を決意させた一因とされますが、イスラエルによるパレスチナ抵抗運動への圧迫が激化する中、小規模な自爆テロが相次ぐ最中の2001年9月、とうとう米本土へのテロが実行されたのです。いわば、イスラエルや湾岸地域で起きている圧政と紛争に積極介入しなかったツケがアメリカ本土にまで飛び火した形だった、とも読めます。(ただしこの見解はモーリー独自のもの)

「9.11」をきっかけにジョージ・ブッシュ(息子)大統領はすかさずアフガニスタンを攻撃し、アメリカ社会のムードが報復戦争を肯定する中でイラクの大量兵器査察を儀式的にくぐり、西欧諸国の反対を押し切って、サダム・フセインのイラクを総攻撃・占領します。「国際主義的で非干渉」という戦後56年間続いたゆるい外交政策が一転して「孤立主義的でアメリカの権益を優先させるためにとことん介入する」軍事・外交へとシフトしました。

「悪の枢軸」あるいは「圧政の砦」と名指しした国に直接・間接の圧力をかけ、政権交代をもうながす方針は今なお、イランやシリアなど中東諸国に向けられていて、イラクを中心に「中東のアメリカ化」を進めるという意図が見られます。

この積極的な介入外交はしかし、現地の住民が民主社会を享受することよりも、あくまでアメリカを攻撃できなくする、アメリカの意のままになるということが優先されているものです。さしあたってアメリカ権益を直接損なう恐れのない中央アジアは、アフガニスタンへの出撃拠点という役割以外は、手つかずで放置されてきました。したがってカリモフ大統領も恣意的な体制を敷き、民主化を要求する者は誰であれ「イスラム原理主義者」あるいは「マフィア」という容疑で投獄・拷問・粛清できたのです。

ところがグルジアとウクライナでアメリカの支援を取り付けた無血民主化革命が起こり、それがとうとうキルギスタンにも飛び火します。「アメリカが仕掛けたのではないか」という風説もありましたが、アメリカはあくまで安定を優先するため、積極的に支援したとは、にわかに断定しがたい。キルギスは「想定外」の民主化革命だったようです。

キルギスに隣接したウズベキスタンとカザフスタンのどちらかにこの民主化の波は押し寄せるだろうと占われていました。ですが、カザフスタンは中央アジアで一番ロシア系人口が多く、経済も安定しています。同様に圧政を敷いている両国のうち、貧困の一途をたどる警察国家のウズベクに抵抗の火が燃え移ったわけです。

ウズベクの民衆の経済基盤はあくまでロシアにあります。かつてアメリカに助けられたことは一度もなく、ウズベクの領土もアフガニスタンにおける治安維持の名目で独裁者の大統領がアメリカ・ロシアに貸し出しているに過ぎません。アメリカへの期待はなく、本来はソ連の盟主だったロシアが介入してくれるという期待があったのです。

記事の後半には「子供達が学費を払えず、あるいは靴を持たない」という理由で学校に行けないといったことが書かれています。つまり子供が裸足で走り回っているほど貧しい村で抵抗運動が起こり、政府軍はそこに向かって発砲したのでした。この発砲に民衆は激怒し、反乱が国内に拡大しているのです。現状はもはやアメリカが「仕掛けた」ものではなく、ローカルな民主化運動と呼ぶべきでしょう。世界の目がウズベクに注目できるだけのささやかなインターネット・メディアが存在していたことが要となっています。

今後、アメリカによる後押し、介入を経ずともネット上の広報手段を手にした小国の民衆が圧政に抵抗するトレンドが増大するかもしれません。もちろん、同じネットを使ってイスラム原理主義者もプロパガンダを流せるので、この新たな「人民の抵抗手段」には二面性もあります。冷戦式・あるいはポスト冷戦式の図式をますます離れた世界が出現しつつあるのです。

Posted by i-morley : 2005年05月17日 08:48
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