モーリー・ロバートソンと池田有希子がメインパードナリティをつとめる言論空間。累計登録者数27万人超の「個人媒体」です。不定期で深夜に生放送も行っています。

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「i-morley」の創始者。ペットは「死ぬとかわいそうだから」飼わない。見るだけ。オーラを読んだり出したりする。ミュージシャン、ラジオDJ、ジャーナリスト、作家などの仕事を鬼のようにこなす。パワーの源泉はかつて朝食にステーキを食べてマラソンをすることだったが、今はもっぱらヨガ教室と「甘いもの」でサプリメント中。1991年以来、J-WAVE(81.3FM)などでラジオ・パーソナリティーとして活躍し、伝説的な深夜番組「Across The View」を司会。その後MP3ファイル形式のポッドキャスト番組を配信。自由気ままに語り継ぐ「i-morley」はかつての深夜ラジオに心酔した人から初めて耳にするティーンエイジャーまで、広くリスナーの心をつかみ、27万人を越える登録オーディエンスを獲得するに至る。

 
 
女優。犬好き。くせ毛。長風呂。1990年からプロフェショナル俳優として舞台に立つ。代表作に「毛皮のマリー」「ロッキー・ホラー・ショー」「リトル・ナイト・ミュージック」「ナイン」などがある。2002年「Little Voice」などの演技により読売演劇大賞女優賞を受賞。高音域にまで達する地声を武器に映像・ミュージカル・ストレートプレイ・小劇場などで多方面に活動する。アニメ「パワーパフ・ガールズ」に登場するおてんば娘「バターカップ」の声優も担当。舞台「皆に伝えよ!ソイレントグリーンは人肉だと」出演中に「i-morley」の取材を受けたことがきっかけになり、2006年から共同司会者として参加。既存の表現媒体に囚われない活動を模索中。

 
i-morleyに対する感想はこちらから。
ウズベク速報(9)
2005年05月31日

ご無沙汰していましたが、ウズベクについてのニュースがまた出てきました。なにぶんに情報統制をかけているのでなかなか流出しませんが、ちょろちょろっと出てきています。

ウズベク暴動「数百体の遺体隠し」 露の人権団体(産経新聞)--->記事を読む

インタファクス通信によると、ロシアの人権擁護団体「メモリアル」は30日、目撃者の証言として、ウズベキスタン政府が東部アンディジャンでの暴動を武力制圧した後、18機の飛行機を使って市民の遺体数百体を極秘に国内の別の場所に移送、犠牲者の数を隠していると批判した。

 証言によると、ウズベク治安部隊が暴動を制圧した今月13日の夜から14日朝にかけ、アンディジャンの空港から特別機が次々と離陸。うち1機に36の遺体が積み込まれているのを目撃したという。

 一方、ウズベク訪問を終えた米上院議員団は30日、隣国のキルギスで記者会見し、武力制圧を「大量殺人を伴った犯罪行為」(マケイン議員)と批判、死者数などを明らかにするための国際調査受け入れをあらためてカリモフ政権に迫った。


アメリカから訪問した議員団との面会をカリモフ大統領が拒否、会議は仕方なく米大使館の地下で催されたそうです。こういう路線を取ると、あまりに「わかりやすく」真実を隠蔽したことになります。アメリカの働きかけ次第でロシアも見放してしまうでしょう。そうなると...ウズベクの現政権は秒読みに入る。

北朝鮮の体制が主に中国の支持で維持存続している様子と比較するとおもしろいと思います。

中央アジア・コーカサス一帯でアメリカの発言権が拡大しているのを暗示するようなニュースが、別途ありました。

ロシア軍がグルジア撤退へ 08年末までに(産経新聞)--->記事はこちら

インタファクス通信によると、ロシアのラブロフ、グルジアのズラビシビリ両外相は30日、モスクワで会談し、グルジア国内に駐留する計約8000人のロシア軍撤退を2008年末までに完了することで合意、共同声明に署名した。

 03年に誕生した親米のサアカシビリ政権はロシア軍の早期撤退を要求。ロシアがこれに譲歩した形で、旧ソ連諸国でつくる独立国家共同体(CIS)内でのロシアの影響力低下を象徴するものといえそうだ。

アメリカの影響力は中東・コーカサス・中央アジアへと浸透しています。一方でイラン・パキスタン・インドはアメリカに取って未だに「ワイルドカード」。そう簡単に制御することはできない一帯です。また、最近中国が活発に周辺のアジア諸国に働きかけており、影響を拡大中。

ところがアメリカはイラクで結構手こずっている。アメリカ兵の死亡者の数を抑えるために民間の警備会社を使っていることも報道されています。それに関連して、興味深いニュースが出てきました。

米国がウガンダでイラク要員募集か 地元紙の報道で波紋(朝日新聞)--->記事はこちら

アフリカ中部のウガンダで、米国政府から依頼を受けたウガンダの警備会社が、イラクの警備要員などとして今後3年間に1万人を雇うとの報道が、波紋を広げている。現地の米大使館は米政府の関与を否定しているが、地元紙はすでに100人がイラクに向かったと報じた。

 独立系の日刊紙「モニター」によると、首都カンパラの警備会社が、米政府と契約している米国の民間警備会社からの依頼で、イラクを含む世界各地で米政府関連施設や米軍基地の警備などを担当する要員を大量に募集しているという。

 カンパラの警備会社の募集説明会に潜入した同紙のキガンボ記者によると、米国人と見られる白人男性らが、約200人の応募者に対し「イラクにある米国の大使館や空港、公共施設などで、警備の仕事をする人を集めている」と話した。

(中略)

ニュー・ビジョン紙は21日付の朝刊1面で、約100人が19日夜に空路でイラクへ向かったと報じた。

 「ウガンダの若者が米国の雇い兵になることを、政府が黙認している」と問題視した一部議員が25日、国会で「若者114人がイラクに向かった」と独自の調査結果を発表したが、内務大臣は「把握していない」と答えた。

 ニュー・ビジョン紙の記者は「ウガンダはアフリカで、イラク戦争を明確に支持したほぼ唯一の国。優秀な警備要員を安く調達したい米国にとって、こんなに好都合な国はない」と分析している。

この内容が事実だとしたら、イラクの治安維持は新局面に入ったことになります。アフリカの傭兵を使ってイラクの治安維持...グローバル経済の図式が軍事に入り込んだような感じです。はたしてこの報道は当たっているのか、事実だとすればアメリカがこの先どこまで否定し続けるかに注目したい。

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中央アジア・コーカサス
2005年05月24日

いよいよ「本番」が始まったようです。一度鎮圧されたウズベキスタンの抵抗気運が隣国カザフスタン、さらにはカスピ海対岸にあるアゼルバイジャンにも飛び火しました。カザフもアゼルバイジャンも旧ソ連の民主化の流れにおいて本命の位置を占めます。以下の記事をご覧下さい:

産経新聞の記事

---抜粋---
カザフでも反政府集会 ウズベク暴動が民主化刺激

カザフスタンの中心都市アルマトイで22日、ナザルバエフ政権の言論弾圧に抗議する3000人(主催者発表)が集会を開いた。アゼルバイジャンの首都バクーでは21日、治安当局が反政府集会で45人を拘束。ウズベキスタン暴動の刺激を受け、独裁色が強い旧ソ連各国で民主化運動が拡大する可能性が出てきた。

アルマトイの集会参加者は、野党系新聞レスプブリカの発行禁止撤回などをナザルバエフ大統領に求める決議を採択。決議は「検察や治安機関はわいろ漬けの官僚ではなく、国民の自由と権利を守れ」と主張、中央アジア各国に共通する長期政権の腐敗も批判した。集会で混乱はなかった。

カザフスタンでは12月にも大統領選挙が行われる予定で、野党勢力の政権攻撃が活発化するとみられる。

バクーの集会には野党ムサバトの支持者ら約500人が参加。無許可だったため治安部隊に強制排除された。参加者は米大使館前で「アメリカよ助けて」と書いた看板を掲げ、元ソ連共産党政治局員の父から政権を引き継いだアリエフ大統領を非難した。(共同)

いよいよ持って、目が離せません!

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ウズベク(8)
2005年05月21日

ウズベク関連の報道が日本国内で激減していますが、BBCなどでは引き続きトップページに掲載されています。遠い国の出来事として見過ごしていると、21世紀型の「連鎖反応」を見過ごすことになります。是非、注目を続けていきたいものです。

読売新聞の記事

ウズベキスタン東部で2000人が反政府集会

【モスクワ=五十嵐弘一】キルギスとの国境に近いウズベキスタン東部のカラスウで20日、約2000人の住民がカリモフ政権に抗議する集会を町役場前で開いた。 Click here to find out more!

 住民らは、政府軍部隊によって19日に逮捕された住民指導者バフチヨル・ラヒモフ氏らの解放を求めている。インターファクス通信などが伝えた。

 政府軍部隊は19日、カラスウを制圧した際に複数の住民を逮捕したが、当局の拷問でラヒモフ氏とは別の指導者が殺害されたか、重傷を負った可能性があるとの情報が広がり、住民らが反発した。
(2005年5月21日11時21分 読売新聞)

さて、より近いところで進行している北朝鮮の核実験疑惑ですが、アメリカの与党共和党からは以下のような見解が出されました:

産経新聞の記事

核実験に3つのシナリオ 米共和党、対北朝鮮で(以下、抜粋)

 米上院の共和党政策委員会(カイル委員長)は20日までに、北朝鮮が核実験に踏み切った場合に米政府などが取り得る対応策として(1)黙認(2)日本など同盟国と協力し、海上封鎖を準備して全面対決(3)中国との協力でエネルギー供給を断ち、自壊に導く−の「3つのシナリオ」があると分析した報告書をまとめた。

 報告書は「北朝鮮の説得に失敗すれば、中国は米国や隣国との関係に加え、最終的に自国の安全保障にも劇的な影響を被る」と指摘、中国が北朝鮮による核実験阻止の鍵を握っていると強調した。

この3つのオプションのうち、国際社会が許容できるのは3番目の中国との協力で自壊に導くというシナリオだけです。そろそろ本格的に北朝鮮崩壊への「詰め将棋」が始まったと見ていいでしょう。中央アジア・北朝鮮・そしてキューバ...旧い世界の「共産国」がどんどんと清算されていく。

Posted by i-morley : 18:02 | トラックバック (1)

ウズベク速報(7)
2005年05月19日

カリモフ大統領の政府軍が辺境の待ちを今朝未明占領、反乱の指導者は逮捕されました。

Uzbek troops retake rebel town(BBCからの抜粋)

Uzbek troops are reported to have retaken the border town of Korasuv, where locals threw out their leaders last week in a popular protest.

A number of explosions and some gunfire was heard, but the takeover seems to have been largely peaceful with no reports of loss of life.

The uprising's leader, Bakhtiyor Rakhimov, who said he intended to build an Islamic state, has been arrested.

ウズベク政府は海外からの視察団も拒否、「民間人の死者はゼロ」などとも宣言しています。
こういう時代の流れに逆らったことをすると、ますます国民の憤りを招くことになると思うのですが...北朝鮮や中国の未来を占う素材にもなりますので、ウズベクのデータには引き続き注目しております。

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ウズベク速報(6)
2005年05月18日

ちょっと今は詳述している時間がありませんので、とりあえずリンクだけ掲載しておきます:

産経新聞の記事--こちらはウイグル自治区との関連も後半に書いてあり、情報価値が高いです

朝日新聞の記事--産経と視点が違っていて、中国に圧力を何らかけない内容です

読売新聞の記事--普通っぽい記事

あとで詳しくやります!

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ウズベク速報(5)
2005年05月17日

急展開しています。

死者700人超か ウズベク暴動(産経新聞)

 ウズベキスタン東部の大規模な反政府暴動でAP通信は16日、地元人権活動家の情報として、キルギス国境に近いパフタアバドでも反政府暴動があり、治安部隊が14日に約200人の市民を殺害したと報じた。事実なら、500人以上とされるアンディジャンの死者と合わせ、犠牲者は700人を超す恐れがある。ウズベク駐在の各国大使による現地視察の要求など、カリモフ政権に対し事実の公表を迫る国際圧力も強まり始めた。

 タシケントの情報筋によると、ウズベク政権の迫害を恐れキルギス南部に逃れた難民は2000人前後に上り、キルギス政府は対応に苦慮している。

 ウズベク内務省は16日までに、暴動関与の容疑で70人以上を拘束。容疑者の親族も含め、法規を無視した厳しい追及に乗り出すとみられる。

 パフタアバドはアンディジャンの北東約30キロにあり、アンディジャンの暴動を組織したとされるイスラム過激派アクラミヤが東部一帯で組織的な反乱を仕掛けたとの見方もある。

記事全文はここ

この引用部分の最後の行にある
「アンディジャンの暴動を組織したとされるイスラム過激派アクラミヤが東部一帯で組織的な反乱を仕掛けたとの見方」
ですが、この地域の唯一の情報源として国際メディアに度々引用されている「フェルガナ・ル」のウェブサイトに反論が載っています。ほとんどがロシア語で、混乱している中、ちょっとしか英文が出てきませんが、最新の記事にはこのように書かれてあります。長文なので大訳を末尾に添付します:

Question: What are the moods prevailing in Andizhan nowadays?

Daniil Kislov: Everyone is shocked. Thousands of relatives of victims numbering hundreds aspire for vengeance, and they will give vent to the feeling sooner or later. Murders like that cannot be forgiven, and there is no statute limitation for crimes like that. Andizhan and the Ferghana Valley may remain restive regions for years to come. As for the mood, it is joyless and first and foremost because the locals' expectations do not materialize. Russia specifically has not lived up to the expectations. The population regards Russia's official position as carte blanche to Islam Karimov, permission to proceed with extermination of his own people. Russia backed the use of force against the people, just like George W. Bush with his Administration who feared that rebels and men released from jails might jeopardize stability of the region. Foreign Minister Sergei Lavrov's words that the events in Andizhan had been provoked by the underworld and organizations of "the Taliban type" were taken as a lie, a harmful lie. What information is available indicates that even if elements like that are participating in what is happening there, their involvement is too infinitesimal to warrant statements like that, statements with dire consequences. The authorities responded to the rebellion inadequately. They went to the extreme measures.

英語でFerghana.ruの記事全文を読む

大訳

ロシアの大手新聞(Gazeta紙)からの質問:市民の抵抗運動が鎮圧された町の現在のムードは?

Ferghana.ruの編集長Daniil Kislov氏:みんな衝撃を受けている。何百人も殺され、その遺族数千人が復讐を誓った。じきに行動を起こすだろう。あのような殺戮はけして許されるものではなく、合法性はどこにもない。この事件のためにアンディジャンもフェルガナ盆地一帯もこの先、不安定化するだろう。

町のムードは暗澹たるもの。第一にロシアが助けに来てくれないことに住民は怒っている。カリモフ大統領のしたい放題にさせていて、大量虐殺も看過していることは許せない。ロシアもアメリカのブッシュ大統領も、過激派や刑務所から脱獄した犯罪者がいるかもしれないとの理由でカリモフ大統領の暴挙について、見て見ぬふりをした。ロシアの外相Sergei Lavrovがメディアに語った
「アンディジャンの暴動は犯罪組織とタリバン式のイスラム武装組織が仕掛けた」
という見解は、悪意ある嘘として現地でとらえられている。現地の実情を見れば、そういった組織が抵抗運動に関わっていたにしろ、参加の度合いは微々たるものだということがわかる。

ウズベク政府は間違った対応をした。非武装の自国民に、いきなり究極の武力行使をしたのだ。

★上のニュース記事内で以下の点に注目します。

一つ目に、カリモフ大統領に対して遺族が復讐を誓っている点。二つ目に、ロシア・アメリカを同様に非難する声明がなされている点です。これが北朝鮮であったなら、民衆は戦意を喪失し、ひたすら恭順の意を示していたかもしれません。

中央アジアの社会は遊牧民の価値観を受け継いでいますから、たとえ圧倒的に不利な場合でも正義のために戦う伝統があります。そもそも近代化と市民社会を達成しないまま、ソビエト連邦に編入された中央アジア諸国では今でも独裁的な政府と地域の首長制度による二重支配があり、首長制度の方が根深いので国家そのものが解体する要因はいつでもすぐそこにあります。おそらくブッシュ大統領・プーチン大統領ともにウズベクが国家の体をなさなくなり、その不安定化が中央アジア一帯におよぶこと、つまり「アフガニスタンのようになってしまうこと」を最も怖れて、これまでウズベク政権を支持してきたことでしょう。

かつて冷戦の時代、それから1990年代においては世界各地に散在する独裁的な小国の政権が、民衆による無抵抗をいいことに存続していました。ポスト冷戦の世界秩序を維持し、グローバル経済発展を推し進める上でもアメリカにとって、地域の安定は民主化の推進よりも優先されていたのです。そんな中、徐々に悪化していく圧政、その原因となる小国の貧困化が住民にのしかかり、我慢の限界まで押されて来たのだと思います。

そのアメリカが小国の圧政に無関心でいる方針を一変させたのが「9.11」同時多発テロでした。もともとはジョージ・ブッシュ(父)大統領が1991年の第一次湾岸戦争でサウジアラビア国内に出撃拠点を置いたことが、アルカイダの米本土攻撃を決意させた一因とされますが、イスラエルによるパレスチナ抵抗運動への圧迫が激化する中、小規模な自爆テロが相次ぐ最中の2001年9月、とうとう米本土へのテロが実行されたのです。いわば、イスラエルや湾岸地域で起きている圧政と紛争に積極介入しなかったツケがアメリカ本土にまで飛び火した形だった、とも読めます。(ただしこの見解はモーリー独自のもの)

「9.11」をきっかけにジョージ・ブッシュ(息子)大統領はすかさずアフガニスタンを攻撃し、アメリカ社会のムードが報復戦争を肯定する中でイラクの大量兵器査察を儀式的にくぐり、西欧諸国の反対を押し切って、サダム・フセインのイラクを総攻撃・占領します。「国際主義的で非干渉」という戦後56年間続いたゆるい外交政策が一転して「孤立主義的でアメリカの権益を優先させるためにとことん介入する」軍事・外交へとシフトしました。

「悪の枢軸」あるいは「圧政の砦」と名指しした国に直接・間接の圧力をかけ、政権交代をもうながす方針は今なお、イランやシリアなど中東諸国に向けられていて、イラクを中心に「中東のアメリカ化」を進めるという意図が見られます。

この積極的な介入外交はしかし、現地の住民が民主社会を享受することよりも、あくまでアメリカを攻撃できなくする、アメリカの意のままになるということが優先されているものです。さしあたってアメリカ権益を直接損なう恐れのない中央アジアは、アフガニスタンへの出撃拠点という役割以外は、手つかずで放置されてきました。したがってカリモフ大統領も恣意的な体制を敷き、民主化を要求する者は誰であれ「イスラム原理主義者」あるいは「マフィア」という容疑で投獄・拷問・粛清できたのです。

ところがグルジアとウクライナでアメリカの支援を取り付けた無血民主化革命が起こり、それがとうとうキルギスタンにも飛び火します。「アメリカが仕掛けたのではないか」という風説もありましたが、アメリカはあくまで安定を優先するため、積極的に支援したとは、にわかに断定しがたい。キルギスは「想定外」の民主化革命だったようです。

キルギスに隣接したウズベキスタンとカザフスタンのどちらかにこの民主化の波は押し寄せるだろうと占われていました。ですが、カザフスタンは中央アジアで一番ロシア系人口が多く、経済も安定しています。同様に圧政を敷いている両国のうち、貧困の一途をたどる警察国家のウズベクに抵抗の火が燃え移ったわけです。

ウズベクの民衆の経済基盤はあくまでロシアにあります。かつてアメリカに助けられたことは一度もなく、ウズベクの領土もアフガニスタンにおける治安維持の名目で独裁者の大統領がアメリカ・ロシアに貸し出しているに過ぎません。アメリカへの期待はなく、本来はソ連の盟主だったロシアが介入してくれるという期待があったのです。

記事の後半には「子供達が学費を払えず、あるいは靴を持たない」という理由で学校に行けないといったことが書かれています。つまり子供が裸足で走り回っているほど貧しい村で抵抗運動が起こり、政府軍はそこに向かって発砲したのでした。この発砲に民衆は激怒し、反乱が国内に拡大しているのです。現状はもはやアメリカが「仕掛けた」ものではなく、ローカルな民主化運動と呼ぶべきでしょう。世界の目がウズベクに注目できるだけのささやかなインターネット・メディアが存在していたことが要となっています。

今後、アメリカによる後押し、介入を経ずともネット上の広報手段を手にした小国の民衆が圧政に抵抗するトレンドが増大するかもしれません。もちろん、同じネットを使ってイスラム原理主義者もプロパガンダを流せるので、この新たな「人民の抵抗手段」には二面性もあります。冷戦式・あるいはポスト冷戦式の図式をますます離れた世界が出現しつつあるのです。

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ウズベク速報(4)
2005年05月16日

ウズベクでは一部の町を抵抗者が選挙しています。このまま隣国キルギスで起こったような「革命」へと発展するのか?あるいはカリモフ大統領が戦車を投入するのか?数日中に決着しそうです。

Locals expel Uzbek town leaders

Local residents have seized control of Korasuv, a border town in eastern Uzbekistan, driving out representatives of the central government.

Angry crowds set government buildings alight and attacked the mayor.

意訳:ウズベクの国境の町コラスフの住人が町を占拠し、中央政府の役人を追放。庁舎にも放火し、市長を襲った。現在、この町は中央政府の統制を離れて独自にキルギスとの国境を開放している。

--->続きの英文はこちら

また、産経新聞が中央アジア情勢を解説する社説を載せています。

ウズベク暴動拡大 政情不安が顕在化

中央アジアの大国ウズベキスタン東部で起きた反政府暴動は、貧困と人口増大を背景に同地域に浸透するイスラム原理主義の台頭を浮き彫りにした。同国のカリモフ政権は、暴動の首謀者をイスラム国家建設をもくろむ過激派と断定し、政権転覆の試みには軍事力で対抗する姿勢を鮮明にした。だが、構造的問題を抱える同地域の政情不安の火種が今回の事態で顕在化した形だ。

続きは--->こちら

★さて、この手の中央アジア情報を詳しく検索すればするほど、何も確定的なことがわからない「迷宮」の状態に到達いたします。一番大きいのは旧ソ連全土の情報インフラがとぼしいこと、そうしてその情報インフラを故意にかつてのソビエト政府が遅延させたことがあります。加えて現在のロシア政府も、自らを利するニュースを優先的に流し、不都合なニュースをもみ消したりミスリードしようとする傾向が顕著です。

さらに、天然資源やアルカイダ絡みの情報にしか欧米メジャーのメディアは反応しないので、報道が途切れがち。したがって先進国の人々は中央アジア情勢を細切れにしか目にしません。たとえば中東の報道に関しては、イスラエルが大体どこにあるかはみんな知っていますし、ガザ地区やヨルダン川西岸がイスラエルのどこかにあってパレスチナ人の抵抗運動の拠点となっていることも周知の事実です。その都度説明がなくてもいいぐらい、頻繁にニュースが紹介されているからです。

一方でウズベキスタン・カザフスタン・キルギスタン・タジキスタン・トルクメニスタンは、ニュースが出てくる度に「アフガニスタンに隣接する旧ソ連の独立国家」として基本的な情報から紹介して行かねばなりません。データの絶対量が乏しいので、忘れ去られてしまいがちなのです。

でも、中央アジアはこれからの中長期的な震源地です。紛争の火種が連続した地域と見定めて報道するなら、中国やロシアよりも中央アジアからイラン・コーカサス・中東にかけてのベルト地帯をひっきりなしにフォローすべきです。欧米メディアの注目が間断なく注がれたなら、そこから出てくるニュースの市場価値が上がり、取材を手伝ってくれたり、内部告発をする人物も増えます。現地から流出するニュースが増える循環が起こるのです。

今回のウズベク騒動に関連した情報源として「フェルガナ・ル」(表記はFergana.ruで、これはドメイン名)がやたらと引用されていますが、同サイトに行くと報道体制がアマチュアでサイトのレイアウトもダサい。つまり発展途上・ニュースなのです。そのためどの新聞も「フェルガナ・ルはこう伝えている」と距離を置いて報道するしかありません。

現地に情報を自己発信するインフラが整っていないからこそ、大手国際メディアがこの地域を積極的に報道すべきです。磨かれたジャーナリストが訪れて訴求力のある記事を書けば、現地からの情報発信もマーケットを得て水準が上がっていきます。そもそも情報公開そのものが中央アジアの独裁政権にとって脅威なのです。民主化への水圧をかける意味でも中央アジアを集中的に報道することは、いいことです。

中央アジアの力学は今後の世界史を占う上で、興味深い示唆に富んでいます。欧米列強が世界を「作った」という固定した歴史認識にも疑問を投げかけてくれます。日本人の歴史認識にも「流動性」が取り込まれたなら、かなり違ったものの見方ができるようになるでしょう。シルクロードにはまだまだ知られざる神秘の鍵がある!

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ウズベク速報(3)
2005年05月15日

とうとうウズベク避難民がキルギス国境を突破しました。

記事を読む

朝日新聞も武力鎮圧をレポートしています
ウズベク市民に銃口、徹底鎮圧 中央アジア火薬庫に火

読売新聞の記事
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第22回「imorley」配信
2005年05月14日

番組を聞く

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ウズベク速報(2)

ウズベキスタン国内の不安定な情勢が拡大しているようです。

産経新聞の記事:ここにあります

---

避難民数千人が国境へ ウズベク混乱、キルギス波及も

 インタファクス通信によると、ウズベキスタン東部アンディジャンの反政府暴動で14日、3500人以上の避難民が発生、約600人が国境を突破して隣国のキルギスに入った。市民への無差別発砲に踏み切ったカリモフ政権の新たな弾圧を恐れているとみられ、混乱は政権交代で政情が不安定なキルギスに波及する恐れが出てきた。

 キルギス国境警備当局の情報では、避難民は同国南部オシ州などとの国境に押し寄せ、通過を求めて集会を開くなどしている。

 一方、アンディジャンからの報道によると、同市中心部の広場には14日朝から再び市民数千人が集結。犠牲者の遺体を示して政権への抗議の意思を示した。

 しかし、市民に武器はなく、治安部隊も遠巻きに位置しており、同市の情勢はひとまず沈静化に向かっているとみられる。(共同)


---

またBBCの記事によれば、前日の警官隊による発砲と多数の死傷者にも関わらず、抗議行動が再開されたようです。--->記事を英文で読む

さらに詳しいAPの記事もあります(ただし、英文の長文)--->APの記事を読む

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第21回「imorley」を聞け!



番組を聞く

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今日imorleyは色々ありすぎて、とりあえず酔っ払ってるぞ。

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モーリー速報(ウズベク)
2005年05月13日

先生、ウズベキスタンでもやってますが。
ウズベキスタンで数千人規模の反政府暴動

 中央アジア・ウズベキスタン東部アンディジャンで13日、数千人が大規模な反政府暴動を起こし、カリモフ大統領の辞任を要求、 中央アジア・ウズベキスタン東部のアンディジャンで13日、刑務所襲撃など大規模な反政府暴動が発生、1万人以上の群衆が市中心部でカリモフ大統領辞任を要求した。AP通信などによると、同国治安部隊が同日夕、州政府庁舎を取り囲んだ群衆に発砲するなど、多数が死傷したもよう。

 旧ソ連グルジア、ウクライナ、キルギスで相次いで政権を倒した民主化運動はウズベクに飛び火した。流血の惨事に発展したのはウズベクが初めて。今後、大統領の強権統治や貧富の差拡大に不満を持つ国民による広範な反政府行動に発展する可能性もある。
----引用終わり----

ついでにロイターのニュース

ついでにBBCの英文ニュース(記事にリンクされた「Your Comments」という掲示板には、隣国カザフスタンなどの住人による反米コメント満載)

これは...すごい!すご過ぎる!キルギスの次はウズベクへと飛び火したこと間違いなし(モーリー観測)。これは広がりますな。そして最後はカザフスタンとトルクメニスタン...ロシアはますます旧ソ連の残骸にしがみつくことはできなくなるでしょう。日本との外交優先順位を下げ、インド・中国との経済提携(武器と燃料を売って外貨を稼ぐモデル)を高らかに宣言したばかりだったのに。

ウズベク、ファイナル・カウントダウンが始まっています。これはもちろん、中国国内に住む少数民族(みんな中央アジアのトルキスタン系の親戚同士)のハートに火がつく結果へと持って行くことでしょう。

中国も連鎖して変わるかもしれないので、要注意です!モーリー注目レベルを緑からオレンジへと引き上げておきます。

★そしておまけ★→ウズベキスタンにある野党メディアの英語サイト・生々しい内容ですが、残念ながら英語アップデートは超・遅い!→ここです

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第20回「imorley」
2005年05月12日

番組を聞く

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おまけのコピペです。
サンフランシスコの商業ラジオ局、ポッドキャスティングで復活図る

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次の「imorley」作っています
2005年05月11日

asapu_1

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第19回「i-モーリー」配信

最新のニュースを日本のメディアとは違う角度から検証しています。

番組を聞く

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関連資料(1)


関連資料(2)

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ただいま緊急特集番組を制作中です!

 もうすぐです。ご期待ください!

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「i-モーリー」第19回は今夜あっぷ!!
2005年05月10日

ポッドキャスト番組「i-モーリー」の最新版は、今夜アップいたします。
これから作るので、いつ出来るかはまだわかりませんが、今夜中には必ず作る!
だから、是非聴いてください。

またラジオ配信をする上での質問などはコメント欄への書き込み・メールでいただいて結構です。
お返事ができるかどうかは実はハテナ?な場合もあるので、なるべくコメント欄に質問をいただき、
ノウハウをボランティアできる人がどんどんと書き込む、というスレッド形式を構想しています。

では、今夜またよろしく!

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ポッドキャスティングの大波来る!!

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i- Podをベースにした「ポッドキャスティング」が、ここ日本にも進出・認知急上昇中!!

アップル社ウェブサイトより
ポッドキャスティング――iPodで聴く“個人ラジオ番組”がブレイク寸前!


ここに「i-モーリー」はアップル社の「iPod」製品ファミリーをベースに広がっている個人ラジオ=「ポッドキャスティング」に賛同・応援の意志を表明します。今後「i-モーリー」は「ポッドキャスト」として自己を紹介していきます。また個人放送に意欲を持つ同好の輩にわかりやすく放送局の設立ノウハウなどをおすそわけいたします。

さらに、ポッドキャスティングを日本社会で推進する上で必要なディスカッションの場を積極的に提供する意志もございます。

みなさまと力を合わせて、2005年を「ポッドキャスト元年」といたしましょう!

連名
オフィスモーリー代表   モーリー
オフィスモーリー代表   河野麻子

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第18回「i-モーリー」配信!
2005年05月09日

今日もやってます!!

番組を聞く

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imorleyの今夏お薦め映画です

  「ヴェラドレイク」   第七回で推薦したのはこれです。

http://www.theatres.co.jp/news/2004/2005_2_23.htm

  「ベアテの贈り物」
http://www.geocities.jp/michocop/

  「ノミ・ソング」
http://www.elephant-picture.jp/nomi/

  濃いラインナップだぜ・・   絶 対 お す す め

  

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ドイツ降伏60年 不戦誓う記念行事、極右はデモ準備?

昨日は銀座でも大爆音の車が・・関係あるのかな。それとも母の日で?

朝日新聞から

第2次世界大戦でナチス・ドイツが無条件降伏してから8日で60年。同国では100カ所以上で記念行事が行われ、犠牲者をしのぶとともに不戦を改めて誓った。ケーラー大統領は連邦議会で記念演説し、「すべての犠牲者の冥福を祈りたい。それはドイツの犠牲者も含んでいる」と述べ、大統領として公式の場で初めて、ドイツの「被害」にも触れた。一方、ネオナチなど極右勢力は、ナチスを英雄視する集会を開いた。警察当局は暴動などを警戒して全国に1万人以上の警官を配備した。

 大統領は「時間がいくら経過しようが、あの大戦の記憶を振り返ることに終止符は打たれない」と語った。さらに「我が国はいま良き友人に囲まれ、戦争はもう不可能だ」との認識を示し、「ドイツは芯から変わった。60年前とは全く違う」と訴えた。

 約1万2千カ所の戦没者墓地で遺族らが冥福を祈った。ベルリン東部の戦死者慰霊所「ノイエ・ワッヘ」では、シュレーダー首相やケーラー大統領も献花した。

 一方、極右のドイツ国家民主党(NPD)などはベルリン中心部ブランデンブルク門近くで約2千人を集めて集会を開き、「屈辱的な謝罪を終えろ」と訴えた。これに対し、約6500人の市民らが「反極右デモ」を行った。シュレーダー首相は極右のデモや集会の中止を再三呼びかけ、ベルリン市当局も「民主主義の日」と題したコンサートを開いてデモを阻止した。

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エコ・モーリー「アメリカ人が省エネすれば世界は平和?」

  京都議定書について    産経新聞から

   脱・温暖化 生活見直すきっかけ期待
親潮(寒流)と黒潮(暖流)がぶつかり好漁場で知られる東北・三陸沖。宮城県志津川町の漁協組合員、後藤一磨さん(57)は五、六年前から海の変化に気づいた。

 黒潮を好み、仙台以北ではほとんど取れなかったクロダイやマダイが揚がり始める。逆に、親潮に乗って南下し、毎年十月にシーズンを迎えるサンマが昨年は揚がらなかった。

 「親潮が南下せず、黒潮の魚が揚がる。三陸沖の旬が変わってきた」

 海だけではない。国立環境研究所が各機関の研究をまとめたところ、ソメイヨシノの一九八九-二〇〇〇年の開花日は平年より三・二日早まった。平均気温はこの百年間で一度上がり、このままだと、二〇七一-二一〇〇年には平均して夏の気温が四・二度上昇、真夏日は約七十日増加すると予測されている。

 「温暖化の影響とみられる現象はすでに身近に起きており、近い将来、より深刻になる恐れがある」と同研究所の高橋潔研究員は話す。

 異変は地球規模で起きている。

 各国の研究者らで作る気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書によると、百年間で平均気温は〇・七度上昇。大気中の二酸化炭素(CO2)濃度は、産業革命以前(十八世紀後半)に約二八〇PPMだったのが、二十世紀末には三六〇PPMを超えた。

 北極の氷河も溶解、世界自然保護基金(WWF)は、温暖化が進めば二十年以内にシロクマやアザラシが絶滅する危険性があると警告した。


 一刻の猶予も許さない地球温暖化。生態系を守ろうと、CO2など温室効果ガスの削減義務を課した京都議定書が発効する。日本は一九九〇年比6%の削減を義務づけられた。

 削減の責務は一般国民にも突きつけられている。一九九〇年比の二〇〇二年度のCO2排出量は、産業部門が微減しているのに対し、運輸・業務・家庭部門が大幅に増加しているからだ。

 「『これくらいはいいや』という日常生活が、知らず知らずに温暖化に加担している」

 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会の環境委員会委員長、辰巳菊子さん(57)は厳しく指摘する。

 ただ、大量消費に慣れきったライフスタイルを変えるのは容易でない。

 三人の育児に追われる東京都練馬区の女性会社員(34)は、勤務先では環境負荷の軽減に取り組みながら、家庭では「頭では分かっていても、家事をこなすのに精いっぱい」と苦笑する。

 環境省では一般雑誌に環境についての小冊子を挟み込むなど地道な普及活動を続けているが、「予算も少なく非常に難しい」(同省国民生活対策室)。現状を打開しようと、外部に向けて企画を公募、六月の環境月間に集中的にPRし、何とか国民の関心を向けようと懸命だ。


 なかなか進まない国民の側からの脱・温暖化だが、少しずつ萌芽(ほうが)がみえている。

 東京都日野市の主婦、岡野恵子さん(55)の家には電気釜がない。八千円で買った真空保温調理器でご飯を炊く。

 真空保温調理器は沸騰後、数分間とろ火で加熱したあと火から下ろして専用のカバーに入れると加熱状態が続く。さらに、厚手の鍋に手製のカバーをかけて試した結果、八カ月間の電気・ガス代は、前年同期より一万三千三百四十一円減った。取り組みは平成十五年度の「省エネ実践コンクール」奨励賞に選ばれた。

 「米国の友人は、わが家の電気料金をきいて驚いている。だけど、知恵と工夫で家計にも地球にもやさしいなんて、楽しいじゃないですか」

 辰巳さんは「賢い消費者になって企業を動かそう」と提案する。

 たとえば地場産で旬の野菜を選ぶこと。輸送時のCO2排出や、ビニールハウスの温度管理に使うエネルギーを削減できる。「現在、地場野菜はやや割高かもしれないが、需要が大きくなれば、価格は下がる」

 辰巳さんが「うれしい兆し」とみるのが、ガソリンと電気を併用、環境に配慮したトヨタ「プリウス」のヒット。一九九七年の発売以来、二十八万台を売った。

 「一人ひとりの工夫の積み重ねが大きな変化につながる。議定書の発効が生活を見直すきっかけになれば」と辰巳さんは期待する。

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第17回「i-モーリー」配信!!
2005年05月08日

お待たせしました。第17回を配信します!

番組を聞く

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関連記事はここにあります
(中曽根元首相が靖国参拝について発言)



別の関連記事はここにあります
(靖国参拝「今年も行くと思う」中川国対委員長)



さらに別の関連記事はここにあります
(<高村元外相>靖国参拝の紳士協定「あうんの呼吸あった」)



そして別の関連記事はここにあります
(「天皇は退位すべきだった」 民主・菅氏がテレビで発言)


プラザ合意・日米構造協議・バブルの連携を議論するウェブサイト
(ただし、この論点に必ずしも「i-モーリー」は同意するものではありません。)

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謝ってます。

大戦中のユダヤ人追放を謝罪 デンマーク首相



 デンマークのラスムセン首相は4日、同国がナチス・ドイツ占領